ドクターより

メッセージ

杉並区阿佐ヶ谷の歯医者「阿佐ヶ谷ことぶき歯科・矯正歯科」歯科医師の、八尾 翔太(やお しょうた)です。阿佐ヶ谷には多くの歯科医院がありますが、当院は「治療すること」より「治療しなくてすむ状態をつくること」を最重視しています。むし歯・歯周病は“生活習慣病”であり、正しい知識と定期的なメインテナンスがあれば、ほとんどのトラブルは未然に防げます。
治療を繰り返すほど歯は削られ、寿命が短くなる――これは歯科医学では周知の事実です。

だからこそ、「早期発見・早期予防」が、生涯の医療費を最も削減し、歯の寿命を最大化する唯一の方法なのです。


なぜ予防が人生を左右するのか(“人生の後悔”に歯の健康が登場)

ビジネス誌「プレジデントオンライン」では“人生の後悔ランキング”として「歯の定期検診を受ければよかった」が1位に挙げられています。実際、痛みが出てから受診する多くの患者さんが「もっと早く来れば良かった」と口を揃えます。むし歯も歯周病も、早期なら治療は最小限で済みます。一方、痛みが出た段階では神経のダメージや歯周組織の喪失が進み、削る量が増え、治療費・治療期間・再発リスクがすべて増大します。

日本は「予防後進国」?メインテナンス受診率と歯の寿命の関係

国によってメインテナンス受診の文化は大きく異なります。

  • スウェーデン:メインテナンス受診率 80〜90% → 高齢者の残存歯数が非常に多い
  • アメリカ:70%前後 → 高額医療ゆえ予防への意識が高い
  • 日本:わずか数%台 → 痛い時だけ受診する“治療中心”文化

スウェーデンでは70代で残っている歯の本数が“平均20本以上”と報告されています。一方、日本の70代は“平均約10本”程度。この差は「技術」ではなく、ほぼ予防習慣の有無によって生まれています。

アクセルソン博士の30年追跡研究 ~ 予防の効果は科学的に証明済み

世界的に有名なのが、スウェーデン・ヨーテボリ大学のアクセルソン博士による30年にわたる追跡研究です。定期メインテナンスを受け続けた患者は、ほとんどむし歯や歯周病が進行せず、治療量も大幅に少ない、つまり生涯の歯科治療費が大きく下がることが科学的に示されました。さらに、歯を多く失うほど全身疾患リスクや要介護リスクが高まることも判明しています。予防は「歯のため」だけではなく、「人生の最終盤の生活の質」まで左右します。

予防をしないとどうなる?(治療の連鎖が始まる)

むし歯や歯周病は自然治癒しません。放置すれば必ず進行し、次のような“治療の連鎖”を引き起こします。

  • 小さなむし歯 → 削る
  • 2回目の治療 → さらに削る
  • 神経を取る治療 → 歯がもろくなる
  • 破折 → 抜歯
  • ブリッジ・インプラントなど大がかりな治療へ

この流れは、予防がない限り止まりません。だからこそ、最も費用対効果が高いのが“そもそもむし歯・歯周病を作らないこと”なのです。

メインテナンスの頻度と内容(3〜6ヶ月に一度で大きく変わる)

当院では、患者さまのリスクに応じて以下の通りメインテナンス周期をご提案しています。

  • 低リスク:6ヶ月ごと
  • 中リスク:4ヶ月ごと
  • 高リスク:3ヶ月ごと

メインテナンスでは以下を行います:

  • 歯周ポケット検査
  • バイオフィルム(細菌の塊)の除去
  • 歯石除去・PMTC
  • むし歯・噛み合わせの早期発見
  • 生活習慣アドバイス

これらは、毎日の歯ブラシでは絶対に取れない部分です。プロによる定期的なケアこそ、歯を守る最大の武器です。

予防のプロフェッショナルとして(阿佐ヶ谷の皆様と一生のお付き合い)

当院では「治す治療」より「守る医療」を軸に、地域の皆様が将来も自分の歯で食事を楽しめるようサポートいたします。阿佐ヶ谷で生活する皆様の“かかりつけ医”として、定期メインテナンスを通じて一生涯の健康を支え続けます。