ドクターより

メッセージ

杉並区阿佐ヶ谷の歯医者「阿佐ヶ谷ことぶき歯科・矯正歯科」歯科医師の、八尾 翔太(やお しょうた)です。阿佐ヶ谷でも、「入れ歯が合わない」「外れやすい」「痛くて噛めない」「食事が楽しめない」というお悩みを持つ患者さんが多くいらっしゃいます。特に総入れ歯の場合、吸着や粘膜の形だけでは安定が難しいケースも少なくありません。インプラント入れ歯(インプラントオーバーデンチャー)は、少数のインプラントを固定源として入れ歯を“カチッ”と安定させる治療法です。

一般的なインプラントより身体的負担が少なく、費用も抑えられるため、「しっかり噛みたいが、インプラントをたくさん入れるのは不安」「総入れ歯がどうしても合わない」という方に最適です。このページでは、インプラント入れ歯とは何か、特徴、メリット・デメリット、通常の入れ歯との違いを、お悩みの方に分かりやすく解説いたします。


インプラント入れ歯とは

インプラント入れ歯(インプラントオーバーデンチャー)とは、通常の総入れ歯・部分入れ歯に2〜4本程度のインプラントを併用し、インプラントを「支え」として入れ歯を安定させる治療法です。

インプラントオーバーデンチャーの構造

  • 顎の骨に埋め込まれたインプラント(人工歯根)
  • インプラントに取り付ける維持装置(アタッチメント)
  • アタッチメントに“はまる”仕組みを持つ入れ歯本体

この3つが連結することで、通常の入れ歯とは比べものにならないほど安定した噛み心地を得られます。食事中に外れたり動いたりするストレスから解放されるため、「もっと早くやればよかった」と感じる方が多い治療です。

こんなお悩みはありませんか?

インプラント入れ歯は、以下のような症状でお困りの方に向いています。

  • 総入れ歯が外れやすい・安定しない
  • 食事のたびに入れ歯が動き、痛みが出る
  • 今の入れ歯では硬いものが噛めない
  • 話しづらく、外れそうで会話に不安がある
  • 入れ歯に厚みがあり違和感が強い
  • 通常のインプラントの本数を増やす治療には抵抗がある

インプラント入れ歯のメリット

インプラント入れ歯は、従来の入れ歯とインプラントの“良いとこ取り”をした治療法です。

1. 驚くほど噛める

インプラントが「支え」となるため、入れ歯がしっかり安定し、硬い食べ物も噛みやすくなります。天然歯に近い噛み心地を得られるケースも多い治療法です。

2. “外れにくい・動きにくい”ストレスの軽減

入れ歯が動くことで起こる痛み・口内炎・会話の不安などを大きく軽減できます。

3. 少ない本数で効果を発揮

一般的なインプラント治療に比べ、使用するインプラントの本数が少なくて済むため、身体的・費用的負担を抑えることができます。

4. 顎の骨が痩せるのを防ぐ

歯を失うと、顎の骨は刺激を失い縮んでいきます。インプラントは咀嚼の力を骨に伝えるため、骨吸収(骨が痩せる)を防ぎ、将来的な口元の老け感を防ぐ効果も期待できます。

5. 見た目も自然

入れ歯の安定性が高まるため、より薄く・コンパクトにすることも可能で、見た目も自然になります。

6. 取り外して清掃できる安心感

取り外して洗えるため、お口の中を衛生的に保ちやすい点も高齢の方に好まれています。

デメリット・注意点

インプラント入れ歯にも注意すべき点があります。

  • インプラント埋入のため手術が必要
  • 治癒期間が必要(骨と結合するまで数ヶ月)
  • 維持装置(アタッチメント)は経年的に交換が必要
  • インプラント周囲炎予防のため定期検診が必須

当院ではCT撮影による精密診断に基づき、安全性に配慮した治療を行っています。

維持装置(アタッチメント)の種類

インプラントと入れ歯を連結するための装置にはいくつかの種類があります。阿佐ヶ谷の当院では、患者様の状態に合わせて選択しています。

ロケーター(スナップ式)

最も一般的な方式で、“カチッ”とはまる安定感が特徴です。着脱が容易で、清掃しやすいというメリットがあります。

バーアタッチメント

インプラント同士をバーで連結し、支えを強化する方式です。さらに高い安定性を求める総入れ歯の方に適しています。

磁性アタッチメント

インプラント側と入れ歯側に磁石を組み込み、磁力で安定させる方式です。着脱のしやすさと強度のバランスが良い選択肢です。

「通常の入れ歯」と「インプラント入れ歯」の違い

違いが明確なため、比較するとメリットが理解しやすくなります。

通常の入れ歯

  • 動きやすい・外れやすい
  • 噛む力が弱い
  • 入れ歯の厚みが大きく違和感がある
  • 発音に影響しやすい

インプラント入れ歯

  • インプラントが“固定源”になるため動きにくい
  • 噛む力が大幅に向上
  • 入れ歯を薄くでき、違和感が少ない
  • 会話がしやすく生活の質が向上

インプラント入れ歯の治療の流れ

症例によって異なりますが、一般的な流れは以下の通りです。

  1. カウンセリング・診断
    入れ歯のお悩み・生活背景・ご希望を丁寧に伺います。CT撮影で骨の状態も確認します。
  2. 治療計画の立案
    インプラントの本数・位置、入れ歯の形態、アタッチメントの種類を決定します。
  3. インプラント埋入手術
    通常は2〜4本程度のインプラントを埋入します。静脈内鎮静法にも対応しています。
  4. 治癒期間
    骨とインプラントが結合するまで数ヶ月待機します。
  5. 入れ歯の製作・調整
    インプラントに合わせた入れ歯を作り、アタッチメントを取り付けます。
  6. 装着・メンテナンス
    装着後は定期検診でインプラントの周囲炎予防・入れ歯の調整を行い、長期安定を図ります。

よくある質問(インプラント入れ歯)

Q. 総入れ歯でもできますか?

はい、総入れ歯の方こそ適応となるケースが多いです。下顎の総入れ歯の不安定さに悩む方に非常に有効です。

Q. 通常のインプラントより痛みや負担は少ないですか?

使用するインプラントの本数が少ないため、身体的負担は比較的少なくなります。手術は麻酔下で行い、静脈内鎮静法にも対応しています。

Q. 費用を抑えたいのですが可能ですか?

通常のインプラントを多数入れるより費用を抑えられる点もインプラント入れ歯のメリットです。

阿佐ヶ谷で「噛める入れ歯」をお探しの方へ

「入れ歯が合わない」「外れるのが怖い」「硬いものも食べたい」そのようなお悩みを抱えている方は、どうぞご相談ください。インプラント入れ歯は、生活の質を大きく改善できる治療です。当院では骨量・生活背景・費用面などを総合的に判断し、無理のない最適なご提案をいたします。