ドクターより
杉並区阿佐ヶ谷の歯医者「阿佐ヶ谷ことぶき歯科・矯正歯科」歯科医師の、八尾 翔太(やお しょうた)です。
口腔がん検診は、口腔内の健康を守り、がんを早期に発見するために不可欠なプロセスです。口腔がんは初期段階では自覚症状が少なく、見逃されやすい病気ですが、定期的な検診を受けることで、早期発見が可能となり、治療の成功率が向上します。喫煙や飲酒などのリスク要因を持つ方は特に注意が必要であり、年に1回の検診が推奨されます。適切な予防策と定期的な検診を通じて、口腔内の健康を守りましょう。

口腔がん検診
口腔がんは、舌や歯ぐき、頬の粘膜など、口腔内に発生するがんであり、早期発見が非常に重要です。口腔がんや舌癌の検査は、専門の歯科口腔外科で受けることが可能です。当院では、口腔がん検診を通じて患者様の健康を守るため、定期的な検査と早期発見のサポートを行っています。
口腔がんとは
口腔がんとは、口腔内の粘膜や歯ぐき、舌、口蓋、口底などに発生する悪性腫瘍を指します。がんは早期には自覚症状が少なく、進行するまで気づかないことが多いため、定期的な検診が不可欠です。口腔がんは早期に発見されれば、治療の成功率が高い病気ですが、進行すると治療が難しくなるため、口腔内の異常を感じたらすぐに歯科口腔外科で検査を受けることが推奨されます。
「がん」と「癌」の違い
「がん」と「癌」は、どちらも悪性腫瘍を指しますが、厳密には異なる概念です。「がん」は上皮細胞から発生する悪性腫瘍であり、「癌」はその中でも特に固形の悪性腫瘍を指します。口腔がんの場合、上皮細胞由来の腫瘍が多く、特に舌や頬の粘膜、口唇などに発生することが多いです。
主な口腔がんの種類
口腔がんにはいくつかの種類がありますが、最も一般的なのは「扁平上皮がん」です。このタイプのがんは、口腔内の粘膜の上皮細胞から発生し、進行すると周囲の組織やリンパ節に転移するリスクがあります。他にも、「腺がん」や「粘表皮がん」などがありますが、これらは比較的稀な口腔がんです。
口腔がんの種類
- 扁平上皮がん:最も一般的な口腔がんで、口腔粘膜の上皮から発生します。
- 腺がん:唾液腺など、分泌を行う細胞から発生するがん。
- 粘表皮がん:唾液腺由来のがんで、発生部位によっては難治性のがんとなることもあります。
口腔がんの症状
口腔がんの症状は初期段階では目立たないことが多く、自覚症状がない場合もあります。しかし、次のような症状が見られる場合は注意が必要です。
- 長期間治らない口内炎
- 口の中のしこりや腫れ
- 舌や歯ぐきにできた白斑や赤斑
- 口腔内の持続的な痛みや違和感
- 出血しやすい粘膜
- 飲み込みにくさや嚥下障害
- 発音障害や舌のしびれ
これらの症状が見られた場合は、口腔がんの疑いがあるため、速やかに歯科口腔外科で検診を受けることが推奨されます。
日本の口腔がんの罹患数
日本における口腔がんの罹患数は年々増加傾向にあり、特に高齢者に多く見られます。日本癌学会によると、年間約8000〜9000人が口腔がんと診断されています。これには、喫煙や飲酒といった生活習慣が大きく関係しており、特に40歳以上の男性に多く発生しています。口腔がんの発生は増加しているため、定期的な検診と予防が重要です。
口腔がんの好発部位
口腔がんは、特に以下の部位に発生しやすいとされています。
- 舌:最も多い発生部位で、特に舌の側面に多く見られます。
- 歯ぐき:歯周病との関連も指摘され、特に下顎の歯ぐきに発生しやすいです。
- 口蓋:口の天井部分で、特に喫煙者に発生リスクが高いとされています。
- 口底:舌の下部の部分に発生することがあり、進行すると嚥下や呼吸に影響を与えることがあります。
口腔がんの死亡率
口腔がんは、早期発見と早期治療が行われれば治癒率が高いですが、進行した場合の死亡率は高くなります。特に、口腔がんが進行するとリンパ節や遠隔臓器に転移する可能性があり、治療が困難になることがあります。日本では、口腔がんによる年間の死亡者数は約3000人に上るとされており、早期発見が極めて重要です。
早期発見の重要性
口腔がんは、早期に発見されるほど治療の成功率が高く、進行がんに比べて治療の選択肢が広がります。早期段階で発見された場合、手術や放射線治療などで完治する可能性が高くなります。しかし、進行がんでは手術や化学療法などの大がかりな治療が必要となり、治療後の機能障害や生活の質(QOL)の低下が懸念されます。そのため、定期的な検診を受けることが口腔がん予防の最善策です。
実際の検診の流れ
口腔がん検診は、簡単な視診・触診から始まり、必要に応じてさらに詳しい検査が行われます。当院では、以下のステップで口腔がん検診を行っています。
1. 視診・触診
最初に、歯科医師が口腔内を視診し、目で見て異常がないかを確認します。口内炎や白斑、赤斑、ただれなどの症状がないかを細かくチェックします。さらに、触診を行い、歯ぐきや舌、口腔粘膜にしこりや硬さがないか、触ったときに痛みがないかを確認します。これにより、目で見ただけではわからない初期のがんの兆候を発見することができます。
2. 口腔内写真・エックス線検査
次に、口腔内の状態を記録するために写真を撮影します。これにより、検査後の経過観察がしやすくなります。また、エックス線検査を行うこともあります。エックス線検査は、がんが内部の組織や骨に広がっていないかを確認するために行われ、視診や触診では確認できない部分も正確に把握することができます。
3. その後の対応
検査の結果、悪性が疑われた場合は、連携している大学病院や専門の医療機関へすぐに紹介を行います。
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